粉骨供養

粉骨とは散骨などの目的のために遺骨を粉状にすることですが、粉骨を専門にしている業者もあって、近年では景気の後退の影響を受けて他業界から葬祭業への転向や参入が目立ち、新規の設立で客を得るためにと格安キャンペーンを繰り広げています。

散骨するためには粉骨が必要になる訳ですが、現在ほとんどの業者では機械による粉骨が行われていて、不純物を目視で取り除くなどのことはもちろんするのでしょうけれど、遺骨を粉砕機のカップに入れて蓋をしてスイッチを入れるだけで鋭利な刃が高速回転してあっという間にサラサラのパウダーの出来上がりです。

機械は大変に便利で短時間で出来ますし、元手がかかっていませんので、激安合戦を繰り広げ安い仕事なのです。

遺骨をカップに入れて蓋をしてスイッチを入れるだけですから誰がやっても同じことで、均一な品質の物が出来上がることは大変によろしいのですけれど、これでは葬送の儀であるということをすっかり忘れてしまっています。

何のための葬送かと言えば、亡き人をあの世に送り届けるための葬送であり、発想が完全に最初から間違っているのですから、これでは亡き人が確実に迷ってしまいます。

粉骨は機械でしてはいけません。

無縁仏が増えるだけです。

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